石にかじりついてでも

石にかじりついてでも、
コレがしたい!
と、いうものに出会う瞬間がある。
でも、
誰しもこの瞬間に出会うか否かは、
運や境遇の要素と、
そういったチャンスに出会えるか、
また、
出会ったとしても、
自分で気が付けるか否かで、
大きく違ってくると思う。


信念岩をも徹す、
と、いう言葉があるけど、
その岩をも通す意思があるか否か、
石にかじりつく意思があるかどうかが、
チャンスに出会い、それを活かすか否かの分かれ道に思う。


僕の大学院の先生に言われた言葉がある。
まわりの先生には、
「君はドクター(博士課程)にくるんだろ?」
と、何回もいわれましたが、
僕には自信もないし、
強い意志もありませんでした。


その時、先生に言われた言葉が、
「石にかじりついても、しがみついてもやる気じゃないとだめだ」
だから、博士には来ない方がいい、
との内容だった。


別に過小評価されたわけではない。


少なからずショックはあったけど、
とても的を射た、的確な指摘だったと思う。


つづけて先生はいった。
「僕だって、家族や友達に迷惑をかけて、
それでもやりたかったからできたんだよ、
全てを投げ打つつもりがなきゃ到底できない」


まさに、その通りだ。
先生は、ハッキリ言って、
プロの中でも稀なほどの、
プロ中のプロだ。
同じ大学はもちろん、
その他の大学の先生からも名前が知られているエキスパートだ。


僕は、
その言葉をきいてからというもの、
大学に残る気はなくなった。


その代わりに得るものが2つあった。


1つめは、
石にかじりついても生きるという意思だ。
大学院時代のいろいろな経験は、
生きること難しかった僕を、
生かす方向へと導いたと思う。


2つめは、
大学院の勉強をつづける過程で出会ったもので、
染物の仕事のこと。
僕は、
この染めの仕事を石にかじりついてでも、
命あるかぎり貫徹していくつもりだ。
あの時に、
先生が言った言葉の意味が、
今は身にしみて判る。


「ぼちぼちマイペース」
と、いう言葉も、
焦って前のめりになる傾向のある僕に、
先生がかけてくれた言葉だ。
以来、
このブログの日記の最後のには、
必ず、
ぼちぼちマイペースという言葉を入れている。


いつも、
この言葉を忘れない為に、
自分と、
このブログにたどりついた方へのメッセージとして、
必ず最後に入れる言葉だ。


どうせ明日は来る。
明日が毎日来るうちは焦っても仕方ないです。
だから、
ぼちぼちマイペースでいきましょう。