うつ病 と 海馬 の収縮について ー不確かな情報へ疑問を持つことー

うつ病を罹患すると、
海馬が収縮することは知られている。


海馬は、
記憶や空間学習能力にかかわっているとされている。


昔、調べた結果では、
海馬が破壊される(その時、破壊ってなんだろう?と、表現に疑問をもった)
とか、そういったネガティブな表現が使われていたと思う。


しかし、
よく考えてみたら、
仮に海馬に影響を及ぼすうつ病であっても、
病状が時間の経過や投薬治療によって回復することから、
海馬の委縮が治らないのはおかしいと思ってきていた。


で、
そういった海馬の委縮から、
海馬の機能が回復することを明記している文献をみつけて、
「やっぱりなぁ」
と、思ったのであった。


『海馬神経細胞新生と気分障害治療』において、
中川伸氏は、


「現在では側脳室周囲と海馬において活発に神経細胞が新生されることが明らかと なってきている.海馬においては下顆粒細胞層に神経幹細胞が認められ,そこから神経前駆細胞, 未熟な神経細胞,成熟した神経細胞へと分裂,増殖,分化していく.創造された神経細胞は既存 の神経細胞との接触を持ち,ニューロンネットワークを再構成し,新たな可塑性を生み出す.」
(原文ままコピー)


と、述べている。


ウィキペディアなどの、
安易で、情報の出どころの明解さに欠けるような情報媒体や、
個人の感想に過ぎない、
根拠のない意見などに左右されてはいけない、
と、云うことだ。


自分の中の感覚としては2つあり、


(1)
個人的に思っている(持っている)感覚、
(この場合、海馬の収縮が治らないという事への疑問)
と、ネット等で答えて(応えて)いる、
エビデンスの無い回答と照らしあわせて、
「自分の感覚を優先するべき」に思う。


(2)
そのような、
自分が納得いかないような内容に、
左右される意味は無いということになるかと思う。
つまり、
素人の意見は参考程度に過ぎない情報としてとらえること。
(今回の自分の海馬への見解も参考程度)

・・・の2つであるである。


さて、
うつ病が本当に辛い状態でいると、
藁をもすがる状況で、
不確かな情報でも、
それがあたかも真実のような気がしてきて、
それに対して何とかしようと必死になると思う。
(自分がそうだった)


しかし、
そういう時は、自分の意見だけでなく、
三者の意見(周囲の人間、親や兄弟など)
を聞くこと忘れてはいけない。


つまり、
藁をもすがる状態の人では、
自分で判断ができない場合があるので、
一緒になって正しい情報へ向かっていく必要があるからだ。


うつ病の患者さんは、
責任感が強い人も多いかと思う。
でも、
独りで抱え込んでいたら、
良くなるものも良くなりません。


焦らないで、
ぼちぼちマイペースの考え方も、
時にはいいかもしれません。